探偵手記

コナンのこととかまぁいろいろと…

名探偵コナン スピンオフ『ゼロの日常』は作者がどこまで監修しているか

タイトル迷子。

たびたび話題になっていますね。
青山剛昌はゼロティをどこまで描いているか」
サンデー本誌には書いてませんし、公式ツイッターアカウントで「青山プロット」という場合と言わない場合があるので正確な答えは『ゼロの日常 単行本巻末おまけページ』にあるので是非購入してみてほしいんですが、そのオマケからざっくりと新井隆弘先生と青山剛昌先生の役割を考えてみたいと思います。

とりあえずこんなの作りました。

https://pbs.twimg.com/media/D6qTjG6VUAAbBD1.png

インタビューなどで明らかになっているのは、青山先生・新井先生・担当編集で毎話一緒に打ち合わせしながら進めているということです。
また青山先生は連載二本やってるつもりだとか。
『完全監修』ってこういうことですね。

各巻感想にざっくりと書いていますが、文章では伝わりきらないほどのネーム修正、コマ割り変更、台詞追加、設定追加。
まじで鬼の修正赤ペン先生といった感じで…いや青ペン先生かな。
ついてってる新井先生、いろんな意味で凄いなと(ファン対応も大変だと思います…)。普通の人ならひねくれちゃいそう。
でも先生良い人そうですし、努力も見えるので応援したくなります。

青山先生はもともとプロットを作らず、いきなりネームを描いてしまうそうなんですが、そのせいかゼロティのプロット時点で完璧にストーリーが定まってるわけではなさそうです。
自らのプロットで新井先生のネーム見て納得いかなかったのか、新たにネームを書き足したり展開を変えている様子が修正画から読み取れます。
週刊連載ならではのライブ感と表現してみます。
そのたびに最初から新井先生は色々絵柄も含めて描きなおすわけで…。
また新井先生プロットも、相当青山先生が手を加えています。
小さな台詞追加に、大きなコマ割り変更指示。
アニメでいうとこの監督と作画監督みたいな関係なんでしょうか?

だから普通の作品より、手間がかかってるように思いますね。
コナンが休載の時にゼロティが連載されますが、それはコナンの休載分を埋めるだけではなく、ゼロティを作り上げる時間も考えると良いペースなのかもしれません。

新井先生の影響

新井先生が入ることで大きく変わることは画風なのですが、キャラの顔、とくに表情に青山先生の修正はいるため原作から違和感が少ないのもゼロティのポイントだと思います。
でも新井先生自体の画力とか気合の入りかたが合わさったときは、コナンの描写を越えているなぁと思う時もありますね。
コナンと比べるとかなりセリフが少ないので(漫画界で2番目に台詞が多い漫画とか言われてるし笑)
『間』のとり方が全く違っていて、その間を新井先生の画力で魅せる!ってのがゼロティなのかもしれません。
セリフの少ない見開きシーンとか、風景描写はかなり良いシーンになってると思います。
おまけ修正ページをみると、そこに青山先生が培ってきたコマ割り修正画聞いているなと思うことも多いです。
場面の転換など、漫画描いてる人は凄く勉強になるんじゃないかな…。

またスピンオフキャラの鶴山のおばあちゃまのキャラクターデザインに関しては、青山キャラには居なかったキャラではないでしょうか?
上品なおばあちゃま。そこに青山先生が入って、楽しいキャラが出来上がったように見えます。

新たなキャラ描写

安室透に関しては、多分基本設定はスピンオフが始まる前から変わってないんですよね。
ゼロティで新たに掘り下げることで見えるものが違う、というだけだと思います。
ただ、たまに安室さんが髪をかきあげて、青山キャラ特有のキザ感を出したり(それを心の声で突っ込む風見)、日常をにっこりと見守っている彼の姿は、原作では見ることのできない姿なのかな。
多分原作の終わりが見えないと、本来見ることの出来なかった姿だと思います。
安室透と降谷零もそこまで差があるように感じないのも意外でした(なお過去編の降谷は謎)。
降谷と安室はフラットに繋がってるっぽい。

梓さんは安室さんが登場する随分前から原作で何度か出てきたキャラなので、今まで実はあった裏設定が放出された感じありますね。
青山先生は容疑者にまで裏設定を作ってるらしいですし、家族と自宅が出てきたキャラって珍しいので、ある程度彼女は固まってるのかも。
明るく人懐っこい感じと、生活をきちんとしてる感は原作から変わってません。
でも米花町の看板娘感は強くなったかな。
安室との関係はゼロの日常でどこまで触れるのか、触れるべきなのか、そうではないのか。
一読者の自分にはわかりません(笑)
でも原作に安室とセットでちらちら出てますし、どっちでやっても不思議じゃないのかな…とは思いますね。青山先生、ラブコメは自分で描きたいのかな。

風見パートは話の青山先生も絵の新井先生もノリノリって感じで。
実は風見の日常なのではという噂もありますが(本当か?)凄く気に入られてますね。
誰がこんなに面白いキャラになると思ったか。
風見は原作では数ページ出てきただけなので、自由度が安室や梓より高い分、事件の起きないゼロティでは大活躍してくれています。
原作メインのファンからするとかなり愛着が沸いてきたんじゃないかなぁと、感想見てると思います。
(映画からの風見ファンは動揺してるのかな)
なんかこのまま警察学校編にも出てきそうな風見さん。どうやって?わかりませんが。

一度か二度出てきただけのキャラが再登場するのも、ゼロティのおもしろさなんですが…。

そろそろ警察学校編ですよね!
既に青山先生がプロット描くよ~ということを発言されています。
予告からはじまるまで結構長かったのは現代編が意外と好評だったからかもしれません(まだ始まってないけど)
色々と登場キャラクターも変わるだろうし、梓さんも風見さんも出演は難しいと思うので、この辺で振り返っておきました。
出なくなったら、寂しいだろうなぁ…。
1年で梓も風見も、ハロも!そして「安室透」も本当に好きなキャラになりました。
また会える日を期待しています。(まだ終わってないけど)
新井先生、頑張って!

以下検証軽く失敗した画像